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全身脱毛で手に入れた本当のもの
私が全身脱毛に数十万円という大金を投じる決意をしたのは、単にムダ毛をなくしたいという単純な理由からだけではありませんでした。物心ついた頃から、私は自分の体毛に深いコンプレックスを抱いて生きてきました。夏が来るたびに憂鬱になり、半袖やスカートを着る前夜は、バスルームにこもって念入りな自己処理をするのが恒例行事。それでも翌日にはチクチクとした毛が生え始め、カミソリ負けで肌は赤く腫れ上がる。友人に海やプールに誘われても、心の底から楽しむことができず、常に人の視線が自分の腕や脚に注がれているような強迫観念に苛まれていました。この悩みは、私の自己肯定感を静かに、しかし確実に蝕んでいきました。そんな自分を変えたい、という切実な願いが、私をカウンセリングへと向かわせたのです。全身脱毛の契約書にサインをした日、それは単なる美容サービスの契約ではなく、長年私を縛り付けてきた見えない鎖を断ち切るための、自分自身との固い約束でした。施術は決して楽なものではありませんでした。特にVIOラインは想像を絶する痛みでしたが、一回一回施術を重ねるごとに、肌が滑らかになっていく実感と、それに比例して自己処理の手間が減っていく解放感が、私を支えてくれました。そして、全てのコースを終えた日。私は鏡の前で、生まれ変わったかのような自分の肌を見つめていました。しかし、私が手に入れた最も大きなものは、つるつるの肌そのものではありませんでした。それは、長年のコンプレックスから解放されたことによって得られた、計り知れないほどの「自信」と「心の自由」だったのです。着たい服を、人の目を気にすることなく選べる喜び。夏のレジャーを、心の底から楽しめる解放感。自己処理に費やしていた時間と精神的エネルギーを、もっと自分の好きなことや、大切な人のために使えるようになったこと。全身脱毛は、私の肌を変えただけではなく、私の生き方そのものを、より前向きで明るいものへと変えてくれた、人生最高の自己投資だったと確信しています。