美容クリニック業界の裏話

2025年10月
  • ニキビ跡の種類別おすすめ美容医療入門

    医療

    長年悩みの種となりがちなニキビ跡ですが、その種類は一つではありません。肌に残された痕跡は、大きく分けて赤み、色素沈着、そしてクレーターと呼ばれる凹凸の三種類に分類されます。そして、それぞれのタイプに適した治療法が存在するのです。美容医療の力を借りて、滑らかな肌を取り戻すための第一歩は、まず自分のニキビ跡がどのタイプなのかを正しく理解することから始まります。赤みが残るタイプのニキビ跡は、炎症がまだ続いている状態です。ニキビが治った後も毛細血管が拡張し、肌の表面に赤みが透けて見えています。この段階では、炎症を鎮め、血管の働きを正常化させることが重要になります。光治療であるフォトフェイシャルや、特定の波長の光を照射して赤みの原因となるヘモグロビンにアプローチするVビームなどが有効な選択肢として挙げられます。これらの治療は、肌へのダメージが比較的少なく、ダウンタイムも短い傾向にあるため、美容医療が初めての方でも挑戦しやすいでしょう。次に、茶色や紫色のようなシミとして残る色素沈着タイプのニキビ跡です。これは、炎症によってメラノサイトが活性化し、メラニン色素が過剰に生成された結果生じます。このタイプの改善には、メラニン色素をターゲットにした治療が効果的です。代表的なものに、ピコ秒という非常に短い時間でレーザーを照射し、メラニンを細かく破壊するピコトーニングがあります。従来のレーザートーニングよりも肌への負担が少なく、効果的に色素沈着を薄くしていくことが期待できます。また、ケミカルピーリングによって肌のターンオーバーを促進し、メラニンを含んだ古い角質を排出させる方法も有効です。最も治療が難しいとされるのが、クレーター状の凹凸ニキビ跡です。これは、真皮層までダメージが及んでしまい、皮膚組織が破壊され、正常な再生ができなかった場合に起こります。自己流のケアでは改善が非常に困難なため、専門的な美容医療の介入が不可欠です。ダーマペンやポテンツァといったマイクロニードル治療は、微細な針で肌にわざと傷をつけ、その治癒過程でコラーゲンの生成を促し、肌の再生を活性化させる治療法です。また、フラクショナルレーザーは、レーザーで皮膚に微細な穴を開け、肌の入れ替えを促すことで凹凸を滑らかにしていきます。